データルームは、買い手が事業を調べるための資料置き場です。玩具会社では決算書に加え、商品を作り、販売し、問い合わせに対応するための資料を揃えます。まず一覧表を作り、「ある・不足・対象外」を記録しましょう。
目次
資料フォルダーの構成例
| 分野 | 資料の例 | 照合する点 |
|---|---|---|
| 財務・資金 | 直近の決算、月次試算表、借入・リース一覧 | 季節変動、在庫の増減、未払費用 |
| 商品・利益 | SKU/JAN一覧、月別販売、仕入原価、値引き・返品 | 帳簿の売上・粗利との一致 |
| 在庫 | 保管先・ロット別在庫、実地棚卸、廃番・滞留一覧 | 所有権、委託品、販売期限、実在性 |
| 版権・商標 | ライセンス契約、MG残、監修履歴、商標登録 | 期間、地域、販路、支配権変更や譲渡の条件 |
| 金型・製造 | 金型台帳、工場契約、図面、原型、発注残 | 所有者、保管場所、持出し条件、生産継続 |
| 品質・安全 | 対象年齢根拠、試験記録、表示、届出、事故対応 | 現行仕様と記録、未解決の苦情 |
| 販路・予約 | 取引契約、予約残、前受金、返品・割戻し条件 | 出荷義務と返金義務、契約承継 |
| 人材・システム | 担当業務、雇用資料、EC・物流・ドメイン契約 | 属人業務、管理権限、移管手順 |
開示は3段階で進める
- 候補先の選定前:社名・商品名・画像を伏せ、業種、規模の幅、販路構成などを説明します。組み合わせによる特定にも注意します。
- 秘密保持契約後:検討に必要な範囲で資料を開示し、閲覧できる担当者と目的を限定します。
- 具体的な調査・契約段階:原契約や詳細データを照合します。個人情報・競争上重要な価格情報は、必要性に応じてマスキングや専門家経由の開示を検討します。
ファイルの置き方と更新のルール
ファイル名は「分野_対象期間_資料名_版」とし、資料一覧に基準日、作成者、開示先、更新日、質問番号を記録します。元ファイルを上書きせず、訂正箇所が分かる更新版を追加します。閲覧権限・ダウンロード可否・終了時の権限解除も決めておきます。
例として、在庫表の基準日が8月末、売上表が7月末なら、その差を説明する入出庫表を添えます。別々の表が正しくても、基準日が揃わなければ買い手は整合を確認できません。
